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DERI !サンのアタマん中

妄想エクスプレスなひとりごと

コクリコ坂から・・・

劇中の言葉を借りれば「まるで安っぽいメロドラマ」。
出生の秘密・・という、使い古されたネタでさえ、
あきらめない恋をまっすぐに駆け抜けた、
ジブリの描く青春はちっとも古臭くなかった。

未舗装の道路をゆくオート三輪、もはやアニメでしか再現できない風景。
懐かしい時代の道具たちが躍るスローライフ。

少年も少女もストレートに生きてた1963年、横浜。
経済成長、オリンピック・・古きを壊して新しきを求める風。
誰もが上を向いて歩こうとしていた。

海を臨む坂の上で今日も信号旗を揚げる少女「海」と、
「MER(海)」と返信の旗を揚げるタグボートの少年「俊」。

文芸部の新聞の片隅に載った「少女よ、なぜ旗をあげる・・」という詩が結んだ縁は
由緒ある文化部部室棟の保存か否かの騒ぎの中で、静かにその距離を縮め、
自転車の二人乗りで寄り添う背中にドキドキ・・した。

なのに二人に突きつけられた現実は、同じ父親の写真・・・
「どうすればいいの・・・」オスカー女優でさえ難しいだろう、
綯(な)い交ぜになった海の切なすぎる表情には、ココロをつかまれた。

不安を紛らすように、揺らさぬように、重ねる平静を装う日常・・・
それでも「好きだ」と告げた海に、応えた俊が見送る路面電車。

父と母の過去を知り、想いあふれて母の胸で流す海の涙に
想いを汲んだ大人たちは真摯に動く。

亡き父の真実を知る、父の旧友に会うために
夕陽に傾き始める街を駆け抜ける二人。

そして・・・

夕陽のタグボートから初めて二人、丘の上の旗を見る。
「航海の安全を祈る」信号旗が晴れ晴れと翻る坂の上には
今日も、大事な人への想いを届ける風が
コクリコ(ひなげし)の花を揺らしているに違いない。


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1963年には2歳だった身ではありますが、ノスタル爺ィ~な気分に浸れる作品でした。



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